デュタステリドは、体内にある5σリダクターゼという酵素の働きを抑制させることができ、薄毛や脱毛の進行を遅らせる効果があります。

5σリダクターゼとは、体内にある男性ホルモンのテストステロンと結びつくことで、より強力な男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)を生成させる酵素です。DHTは、テストステロンの男性ホルモンとしての作用が最大で6倍もあるとされていて、さらに薄毛、脱毛、AGAに直接影響を与えてしまう特徴があります。

つまり、デュタステリドが5σリダクターゼの働きを抑制し、薄毛、脱毛の原因であるDHTを生成されにくくすることで、薄毛、脱毛の進行を遅らすことができるのです。

デュタステリドの効果
さらに、デュタステリドには最大の特徴があります。
5σリダクターゼには、Ⅰ型、Ⅱ型の2種類があるのですが、デュタステリドは両方の働きを抑えることができるのです。
Ⅰ型、Ⅱ型の両方を抑制させることができるので、薄毛・脱毛の改善できる頭皮の範囲が広いのが特徴です。

脱毛、発毛効果のある頭皮の範囲
側頭部 

後頭部 

前頭部

頭頂部 

同じようにDHTの生成をされにくくすることができるフィナステリドと比べて、デュタステリドは遥かにDHTの生成を抑制させることができると言われています。

DHTの抑制率 フィナステリド デュタステリド
比較 70% 90%~
出展https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1550785/

デュタステリドの副作用

デュタステリドを長期に渡って服用することで起こりうる副作用は、主に男性ホルモンの減少、肝機の機能低下があります。

ただし、個人差がありますので、全く症状が出ない方もいます。

男性ホルモンの減少

デュタステリドは、DHTの生成をせにくくしますが、体全体の男性ホルモンの減少をも起こしてしまう可能性があります。

男性ホルモンの減少で、以下の副作用が起こりうる可能性があります。

男性ホルモンの減少で起こりうる副作用
性欲減退

勃起・射精障害 

精巣痛 

ただし、研究では、デュタステリドによって起こる男性ホルモンの減少による副作用はごくわずかであると結論づけています。

■被験者数

被験者 1-6ヶ月 7-12ヶ月 13-18ヶ月 19-24ヶ月
デュタステリド 2167 1922 1725 1605
ブラセボ 2158 1922 1714 1555
■性欲減退の発症率

被験者 1-6ヶ月 7-12ヶ月 13-18ヶ月 19-24ヶ月
デュタステリド 3.0% 0.7% 0.3% 0.3%
ブラセボ 1.4% 0.6% 0.2% 0.0%
■女性化乳房の発症率

被験者 1-6ヶ月 7-12ヶ月 13-18ヶ月 19-24ヶ月
デュタステリド 0.5% 0.8% 1.1% 0.6%
ブラセボ 0.2% 0.3% 0.3% 0.1%
■勃起不全の発症率

被験者 1-6ヶ月 7-12ヶ月 13-18ヶ月 19-24ヶ月
デュタステリド 4.7% 1.4% 1.0% 0.8%
ブラセボ 1.7% 1.5% 0.5% 0.9%
■射精障害の発症率

被験者 1-6ヶ月 7-12ヶ月 13-18ヶ月 19-24ヶ月
デュタステリド 1.4% 0.5% 0.5% 0.1%
ブラセボ 0.5% 0.3% 0.1% 0.0%
約4,000人の被験者に、デュタステリドを投与したグループ、デュタステリドを実際には投与していないが投与したと思いこませたグループ(ブラセボ)の2つに分けて2年間の検証した結果では、ほとんどの方が副作用が出ていない事が分かります。
出展https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1550785/

肝機能低下

デュタステリドは、体内で効果を長く持続させるために化学加工が施されています。この化学加工は、肝臓にとって有毒であり、長期に渡って服用することで肝臓機能の低下が起きる場合があります。

肝臓機能が低下すると以下の副作用が起こりうる可能性があります。

肝臓機能低下で起こりうる副作用
疲れやすくなる・体がだるくなる

食欲不振

発熱・嘔吐・頭痛

目の周りや肌が黄色ぽっくなる黄疸 

このような症状が出た場合は、肝臓機能の低下を予防・改善させることができるシリマリンが有効です。デュタステリドの成分が含まれている育毛剤を使用するときは用意しておきましょう。

デュタステリドが含まれている育毛剤

デュタステリドが含まれている育毛剤は、以下の3つです。

デュタステリドが含まれている育毛剤
アボルブ

ザガーロ(デュプロスト)

デュタボルブ  

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